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新アダムスキー全集

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中央アート出版社
TEL : 03-3561-7017
E-mail :info@chuoart.co.jp
 リンゴの木の寓話

日本GAPニューズレター No.6-7      1962年より

暑い夜だった。その談合はごく楽しかったので、夜の華麗さなどは問題ではなかった。私たちはロサンゼルス郊外のある家の中庭でくつろいでいた。

ファーコンと他の一人の紳士が、この地球上に住んでいる異星人の家へ私を案内してくれたのである(訳註=ファーコンとは新アダムスキー全集第一巻『第2惑星からの地球訪問者』に出てくる火星人)。

ファーコンは私に話しかけた。

「私たちはあなたがマスターと呼人でいる"人″にあなたを会わせようと計画していたのですが―私たちはその方を"賢者″と呼んでいます―、その計画は実現不可能となりましたので、人々に伝えるようにと次のような寓話をその方からことづかってきました。

リンゴの木は創造と再生の象徴として見事に役立っています。リンゴの実の親である木は種子からはじまりますが、種子の内部には『リンゴの木になれ』とせきたてる宇宙的な衝動があります。

母なる大地の胸の中から種子は美しい、実のなる樹木に成長し、その木は実を生じる可能性をいっぱいにあらわしています。季節にしたがって、柔らかな新しい葉が成熟し、優美な花が誇らしげにその色を見せ、芳香は花粉を引き寄せます。個々のリンゴの実の成長には雨風を必要とします。再生の種子を含んだ果実が、その目的を達成することができるように、花々はゆっくりとその美しさを放ちます。

実が充分に熟したとき、それは木からもぎ取られるかまたは地面に落ちます。こうしてそれは親から離れるわけです。もしリンゴが人間と同様なものだとすれば、自身の美しさと自由意志とを喜び誇り、結果の(現象の)世界のなかだけでエゴを発達させて"困なる親″を忘れてしまうでしょう。

人間は自分の内に満ちている力を体験していません。"困なる親″を忘れているからです。その結果、永遠に価値のあるものを求めながら結果(現象)の迷路のなかにさまよっています。

最小の実体または知性といえども、それが失われたり不活動になったりすることはないので、そのために"父″の家へ帰る無数の機会が人間に与えられています。肉体という衣服が他の場所で活動を続けるために生命の炎を放ってしまうとき(訳註=肉体が死んだとき)、細胞の知性は肉体の諸元素を元のチリに変えるのに多忙をきわめています。しかし"宇宙の英知″の炎は更新されたエネルギーを注ぎ込む新しい容器(訳註=別な肉体)を発見しています。こうして物体個々にたいして、奉仕と理解の高次な状態に進化するための機会が絶えず与えられているのです」

「前にお話ししまたように、あなたがたが聖書と呼んでいる記録の書には、いま話した法則が述べてああります。イエス・キリストはかたわらの十字架上の罪人に次のように言ったではりませんか。

『よく言っておくが、あなたは今日私と一緒にパラダイスにいるであろう』

これは罪人が即時に生まれ変わることを意味した言葉です。

明日あなたは、かつてこの地上であなたの妻であった人に会う特権が与えられます。その女性はいま金星で少女として生活しています。彼女はあなたをかつての夫としてではなく、宇宙の兄弟として認めるでしょう。彼女はこの地球上ですごした生活を思い出すことを望んではいません。現在の金星での生活には利己的な関心の束縛がないからです」 

次の日にこの約束は果たされた。それは私がけっして忘れることのできない体験であり、また人間は決して死なないという生きた証拠でもあった(訳註=この驚くべき体験は新アダムスキー全集第五巻『金星・土星探訪記』の中の第一編『金星旅行記』に詳述してある)。

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