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 神秘の錆びたナイフ 第1話

 7つの謎と奇跡 1981年主婦の友社発行 より転載

ブラジルの大超能力手術者 ジョゼ・アリゴーの奇跡!

もと教会として使用された古めかしい建物の大きな部屋の中に、病人たちが行列をなして待っていた。眼球の水晶体が白くにごって、やがては盲目になる恐ろしい眼病の白内障、ガンに近い命とりの腫瘍、そしてガンそのものなど、医師から見離された業病に苦悩する人々が静かに自分の番を待っている。

立派な服装の一老人が助手に呼ばれて小さな診察室へ入って行く。しかしここは病院ではない。奥の室内に待ち受けているのは白衣を着た医師や看護婦や近代的な医療器具ではなく、粗末なテーブルを前にして立っている四十がらみの頑丈な体格をした男1人だけだ。洗いざらしのシャツの腕をまくり、手には一ちょうの果物ナイフを振っている。男は老人を招き寄せると、いきなりナイフを右限のまぶたと眼球のあいだに突き刺して、ぐりぐりとえぐりまわした。驚くまもなく男はナイフを引き抜くと、それを老人の顔の前にかざした。刃の先に白いぶよぶよしたかたまりが血にまみれている。

「これが患部だ。こいつを額り除いたからには、もう大丈夫です。かならず治りますよ」 

▲処方箋を書くアリゴー。彼は一本の万年筆を20年間も愛用した。

自信に満ちた男の声が室内に響く。まったく痛みを感じない老人はうれしそうに一礼して去って行く。

次の病人は胃ガンの五十男で、すでに片足を棺桶に突っ込んでいた。骨と皮にやせた体を指示どおりにきたないベッドの上に横たえる。

先程、眼球の奥をこづきまわした男はナイフの先を自分のシャツのそででふいてから、こんどはベッドの男の上にかがみこんだ。しわだらけの腹の上を少しさすったあと、いきなりナイフを突き刺して腹を20センチほど切った。そして薄く血のにじんだ切口にいきなり右手を突っ込んだと思うまもなく、腹の中からどろどろの血のかたまりをつまみ出して、かたわらの皿の上においた。

「わーっ」

捻り声をあげて片手で両目を覆ったのは、そばで見学していた米人医師のプハリック博士である。

なんという気味のわるい、しかも不思議な光景だろう!正規の医療設備もなく、麻酔も消毒もせずに、錆のついた一本のナイフだけで次々と病巣部を取り出して、患者に苦痛も与えず、出血もなく、かたっばしから難病を治してゆくこの一大奇跡は、まさに全快者と目撃者にしか信じられない現象である!そしてこの奇跡を演じる男こそブラジルの生んだ世紀の大超能力手術者、ジョゼ・アリゴーであった。

ここは南部のミナスジェライス州の高原地帯の小さな鉱山町コンゴニャス・ド・カンポ。小学校を4年までしか行かなかった貧しい農民のアリゴーの名はいまやブラジル全土に響き渡り、連日国内外からやって来る病人たちで押すな押すなの大盛況を呈していた。時は15年前の1963年8月の22日。

"診察室"で固唾をのんで見守っているのは、わざわざアメリカから調査に来たアンドリア・プハリック博士と、実業家のヘンリー・ベルク氏である。そして半信半疑の2人の眼前で奇跡はまぎれもなく起こり続けていた。

本人も知らぬ最初の不思議な手術

『ゴー』という音を高く伸ばして発音するアリゴーというのは『土百姓』という意味のあだ名で、本名をジョゼ・ペドロ・デ・フレイタスというこの不思議な男は、1918年10月18日に生まれた。子供の頃から父の農業を手伝っていた彼は平凡そのもので、超能力のチョの字も持ち合わせず、字もろくに読めぬ無学ぶりとバカ正直な性格のために、小さいときからアリゴーと呼ばれていた。

▲眼にナイフを突き刺し手術をしている様子。患者は痛みを感じない。

成長してからは付近の鉱山で働いたあと、町で小さな酒場を経営した。20歳代の後半である。明るくて親切な彼は町の人たちから親しまれ、アリゴーという愛称が、いつしか本名にかわるようになってしまった。

彼が奇妙な体験を持ち始めたのはこの頃だった。毎夜のように不思議な夢を見るのだ。背の低い1人の医師が現われて、何事かを語るのである。もっとも、子供の頃から、ときおり目がくらみそうな強烈な光や幻聴に悩まされることがあったが、これは彼のみの体験で、他人には不可解な現象だった。

夢見と苦痛が続くうちに、夢に出る主人公が、自分は第一次大戦中に死んだドイツ人医師のアドルフォ・フリッツ博士だと告げて、「自分の医学上の仕事でやり残したことをアリゴーにやってもらいたい。病人に奉仕してくれ」と語った。

狂喜のようにアリゴーは教会へかけ込んで神父に相談したり、悪魔払いの式をやってもらったが、効果は全くなかった。 アリゴーの最初の劇的な超能力手術現象は1950年に発生した。発生したというわけは、本人も自覚しなかったからである。この年に革新派の上院議員、ルシオ・ピッテンクールがコンゴニャス付近のベロ・オリゾンテ市へ選挙活動にやって来た。そしてかつて山を視察したときに、仲間の待遇向上のために労働運動に打ち込んでいたアリゴーと知り合いになっていた関係から、彼と労働者たちをベロの集会に招待したのである。だが集会はお流れになったので、気の毒に思ったピッテンクールはアリゴーのためにホテル・フィナンシャルへもう一泊させた。この集会の中止こそアリゴーの神秘的な運命の序曲開始のきっかけになったのである。

二日目の深夜、ピッテンクールの部屋へ何者かがそっと侵入した。人の気配を察知したピッテンクールはすぐに電灯をつけた。見るとアリゴーがとろんとした目付きでベッドわきに立っており、片手には剃刀を握っている!カギのかかったドアーをどうしてあけたのだろう?夢遊病者のようなアリゴーはひどいドイツ語なまりでつぶやく。

「恐れることはない。至急に手術をしないとだめだ ― 。」

当時ピッテンクールの体は肺ガンという悪魔にとりつかれており、アメリカの大病院で手術をする必要に迫られていたのだが、仕事に追われて果たせなかったのである。

アリゴーが剃刀を振り上げてかがみ込む。ピッテンは奇妙に恐怖心が起こらず、まもなく意識を失った。

やがて気がついて起き上がったピッテンは驚いた。胸の痛みや重苦しい不快感がウソのように消え去って、体がスカッと軽くなっている。調べてみると、パジャマに切られた跡があり、血が少しついている。鏡に背中をうつしてみると、やはり切り傷がある。あのアリゴーが背中を切開してガンのかたまりを取り除いたのか? まさか、あの男がそんなだいそれたことを!

ピッテンクールは服を着てアリゴの部屋へ行った。事の次第を話したがアリゴーには記憶がない。しかし自分が夢中で発作的に何かをやらかすクセがあることを知っている彼は、問いつめられると完全な否定もできない。

ピッテンはすぐにリオデジャネイロへ帰ってアリゴーの件をかくしたまま主治医の診察を受けた。レントゲソ写真を撮った医師は患部がきれいに除去されて完治している事実を認めた。狂喜したピッテンはアリゴーとの神秘的な体験をだれかれとなく話して歩いたので、たちまちアリゴーの名が知れ渡るようになった。

第2話へ続く

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