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  ホワイトサンズUFO搭乗事件 第6話 ダニエル・フライ

UFO Contactee No.141より転載 久保田八郎訳

私は思った。

「自分が芸術家なら、これはわが生涯の最大の瞬間となるだろう。だが私の知識欲は純粋な美的価値を大きく超えているにちがいない。この光景は確かに美しく、空中旅行は興味あるものだったが、それでも母船に5分間乗ることができれば、まだそのほうがいいな」


テレパシーの受信法

「残念ながらあなたを母船に乗せる準備をするほどの時間がないんですよ。しかし、あなたが言ったように、もしあなたが母船内に乗ったら、あなたの体と一緒に空気を持ち込むことになるんです。それで充分な時間があれば、われわれは地球人が海中へもぐるときに着るような服を準備できたはずです。そうすればあなたは地球の空気もわれわれの空気も変化させないで母船に乗れるでしょう。しかしそれにはかなりの時間がかかりますよ。 

私たちは地球人のように時間の奴隷にはなりませんが、それでも自然の異なるエネルギー源から基本的に推進エネルギーを取り出す宇宙船に乗っているし、地球人の船乗りと同じように、しばしば”潮流に乗って航行する”必要があるんです。 

私たちはまもなくこの地域を離れねばなりませんが、数ヶ月以内に地球へもどって来ます。私たちが惑星に帰っているあいだにあちらの空気と混ぜるための地球の空気を充分に貯えたんです。地球へ帰って来たらふたたびあなたとコンタクトしましょう」

「でもその頃には私はホワイトサンズの実験場にいませんよ」と私は答えた。

「ここでの仕事が終わってから私はカリフォルニアへ帰らねばならないんです。ところで私はあなたの名前を知らないんですが、あなたがたは一定の名前を持っているんですか?」

「名前は持っていますよ。ただし私たちのあいだでは名前を使う必要はめったにないんですがね。もし地球人の一員になるとすれば、アランという名を使うでしょう。これはあなたの国では普通の名前だし、ア・ランという私の名前とほぼ同じです。 あなたがカリフォルニアヘ行く話ですが、私たちがこちらへ帰って来てもあなたとは今とまったく同じようにコンタクトできますよ。前にも言いましたように、あなたの心はうまく他人の想念をキャッチしますからね。実際のところ、あなたが心中のイメージを分析する練習をもう少しやってくれたら、あなたは母船に乗らなくても、私たちの母船の細部を(遠隔透視によって)お見せすることができるんですがね」 

私は言った。「それはうんとやってみたいですね。向上するのに最良の方法は練習をすることですからね。母船の細部が手始めとしてむつかしすぎれば、私がいま乗っている円盤の細部に関して徹底的に私をテストしたらどうですか。私が目を閉じて精神統一すれば、少なくともこの円盤の断面を見せることができるんじゃないですか」

「まずだめです」 とアランは少しそっけなく答えた。「一般地球人がESP(超感覚的知覚力)と言っている現象を試みるときに、ほとんどいつもおかしている誤りをあなたもおかしていますよ。まず第一に、それは全く超感覚″ではないんです。それは各感覚器官と同様に肉体の普通の知覚装置の一つと同じなんです。ただし地球人はそれを使用しないために、まだ発達の初歩的な段階にあります。

地球の動物や昆虫の多くは人間よりも高度にこの感覚を発達させています。

あなたは生まれたときから目をあけたままでイメージによる印象をキャッチしたり分析したりすることに慣れています。あなたが初めて顕微鏡の使用法を学んだとき、接眼鏡は一つしかなくても両眼を開いたままで覗くほうがよいと教えられましたね。だから両眼を閉じてはいけないんです。透視ビームを切ることにしましょう。そうすれば心が乱れるような影響はなくなるでしょう。 

次に精神を集中させてはいけません。テレパシーの精神集中は送信の態度であって、受信にとっては完全な障害になります。正しく受信するには完全なリラクセーション(心身をゆったりさせること) の状態になる必要があります。あなたはこれをやれる能力を持っています。地球人のある種族のなかでこのいちじるしい能力を持っているのがいますよ。 

実際、私が初めてあなたの心とコンタクトしたのは、この能力によったのです。それは三夜前でした。あなたはベッドに帰ったが、その日の出来事の心痛があまりに大きかったために眠れなかったでしょう。そこで、あなたは私にとって非常に興味ある精神的な方法を応用しました。その簡単さと効果的な点で興味があったのです。覚えていますか?」

「覚えていますよ。すぐ寝つかれないときには時々それを応用しているんです。完全な暗黒の部屋のイメージを心に描いて、その部屋の向かい側の壁面に10個の光る数字があるとします。次に他のあらゆる想念が意識から排除されるまで、これらの数字に心を集中するのですが、一つ消すごとに集中の度合いを弱めてゆきます。そうすると普通ならまだ数個の数字が残っているあいだに眠り込んでしまうんです。しかしどんな場合でも、私は最後の数字が残っているあいだに眠り込んでしまうんです」

「そのとおりです」 とアランが答えて「そしてこの方法は顕在意識をリラックスさせるばかりでなく、他のあらゆる想念を潜在意識の戸棚の中に返らせることになります。こうした状態下では顕在意識がやるよりも、はるかに容易に潜在意識は送受信を行なうんです。

私はそれを認めることを恥ずべきでしょうな。だが、あなたの場合誘惑が大きすぎて抵抗できなかった。人間の心はこれまですみずみまで探知されたことはないでしょうが、私はあなたの心をすみずみまで探知したのです。だから、あなたが自分自身について知っているよりも、私はあなたのことをはるかによく知っていると断言できますよ」

テレパシーで船体の構造を透視する

暗くされた部屋のイメージを描く必要はなかった。というのは、透視ビームが切られたために、私が乗っている円盤の小部屋は完全な暗黒になったからである。私は透視スクリーンの部分に光る数字のイメージを描くのに困難を感じなかったが、私の意識の端をしつこくたたき続ける多くの疑念を排除しようとしたとき、実際にはそれが不可能なのを知った。結局私は疑惑を完全に払いのけることをあきらめて、できるだけ遠くの方へ押しやるようにし、数字を消しはじめた。習慣の力というものは恐ろしく、心の中で数字を消すにつれて心が澄んできたので、最後の数字に達するまでにはほとんど眠りかかっていた。

最後の数字を消してから私は透視スクリーン上に一つの絵があるのに気づいた。それまで知らなかったものである。ずっとそこにあったかのように思われたが、どうやら私は初めて見るらしい。その絵の左手の部分に私が乗っている小部屋があるのに気づいたし、この絵は円盤全体の内部を現わしているらしいことに気づいた。一つの声が響いてくるのを聞いたが、今度は遠くから聞こえてくるようだ。その声は全く違っていたにしてもアランの声であることが分かった。以前の声は歯切れのよい鋭い声だったが、今度のはやわらかくて流れるような音声で、音楽的な性質を帯びている。

▲フライが乗った宇宙船の断面図
▲フライが乗った宇宙船の断面図

「あなたは円盤の各部とそのメカニズムを見ているんです。それをあなたの心がつかむことができるんです。中央の隔壁の真上にある大きなドラム状の物はディファレンシャル・アキュムレーターです。これは基本的に蓄電池で、利用し得る多くの自然エネルギーディファレンシャルのどれからもチャージできるんです。チヤージできるというのは、電位差はアキュムレーターの二つのポール間で生じる。両ポールの材質はあなたの想像以上に多量の電子を帯びている。制御機構がこれらの電子を船体の上部と下部に見える二個のフォースリングを通じて流れ出させる。動く電子が磁場を作ることは電気力学に精通しているあなたには分かるでしょう。フォースリングを通じて出る莫大な電子がきわめて強力な磁場を作る。磁場の方向や大きさは各リングによって制御できるし、単リングによって数種類の方向にも制御できるので、逆になるフィールドかまたは進行に使用しようとする磁場に関連した1つのフィールドを作ることができる。このことは一定のフィールドに関して船体の姿勢の制御もできることになるんです。」

円盤推進の基本原理

運動している物体のすべては今述べた理由によって周囲に磁場を持っています。つまりあらゆる物質は電子を含んでおり、運動している電子は磁場を作り出す。地球の磁場はその重力場にくらべてたいそう弱い。強いフィールドに対する加速が、弱いフィールドに反発することによって生じることは、あなたには理解しにくいかもしれない。あなたが二個の永久磁石の同じ極か反発する極同士を近づけるとどうなるかとか、磁力線がその普通の位置に対してほとんど垂直に外側へ押し出される様子などを思い出してごらんなさい。そのように円盤のフィールドも外部へ広がって、それが地球のフィールドの力線と交差して必要な反発力を生じることになるんです。

あなたは小さな人間用小部屋の中で息苦しくなることなく長く呼吸できる理由を考えていたかもしれません。二個の座席の各下部に一種のメカニズムを持った小さい通風孔があるのが見えるでしょう。この通風孔が貨物室から人間用小部屋へ空気を流通させているんです。この円盤内では空気を入れ替える必要はありません。貨物室内の大量の空気が、緊急時には長時間、充分な酸素を4人の乗員に供給することになっています。

ディファレンシャル・アキュムレーターの真上に見えるケースには制御装置が入っています。これについては特に言うことはありません。あなたはもう多種類のリモート・コントロール装置と自動制御についてよく知っているからです。我々の装置はあなた方の物よりも簡単で信頼できるんですが、ここでもその操作法をあなたに理解させるには、数時間にわたる物理学の方向転換を必要とするでしょうな。

奇妙なシンボルマーク!

さあ、時間がなくなってきた。我々はあなたが乗っている宇宙船を往路よりも少し速いスピードで帰させたんです。あなたはもう出発点の真上近い所に来ていますよ。我々とはちがって、地球人はいろいろな重力を体験することによって、ある程度の喜び、または”スリル”を感じるらしいから、お望みなら下降中に無重力つまり”自由落下”とでもいうべき状態をつくりだしてもいいですよ。

この状態に達すると人間は不快になって、少し危険にもなるでしょうが、我々はかなり接近できますからあなたが安定を保っているあいだに無重力の感じを体験するでしょう」

空中旅行がほとんど終わったという突然の感じが起こって、宇宙船に乗って以来私がひたっていた夢うつつの状態から目覚めたのである。

すぐに船室の明かりがつけられた。今までの完全暗黒の後なので、明かりで目がくらみそうだ。両眼をライトに慣れさせようとしていると、胃が突然胸の方へ突き上げられた。

一瞬私は心臓が喉の下部につかえて脈打っているのを強く感じた。一方、他の上部の器官は両耳を通り抜けて押し出ようとしているかのようだ。私は飛行機で急降下やその後の急角度の水平飛行をやったことがあるし、無重力の感じを起こさせるように作られた多くの遊園地の装置に乗ったこともあるが、このような感じは初めてである。

それは落ちるという感じではない。ひどい緊張から開放された私の体の各器官が、まるで引っ張られたゴムバンドが急に縮まったように上方へ飛び上がったのを感じただけである。

幸いにもこの感じは長く続かなかった。数秒間で私はふたたび普通の状態に返った。「さほどの無重力状態でもないな」と思った。そして椅子の両側を両手で強く押しつけてから、ゆっくりと、やや優雅な態度で立ち上がった。頭が船室の天井に届きそうだ。いや、もっと優雅だったかもしれない。ただし体の重心を後ろにかけていたために立ち上がったときに前方へよろめいて、体を左へ回してしまった。

降下し始めた頃までには大体にうつむいて、手を伸ばして右側の椅子の後ろをつかまねばならない。そのために椅子の中で膝で体を支えねばならず、目は背もたれから数センチしか離れていない。

そのときだ。はじめに船内へ入ったときに気づかなかった物を見たのは それは椅子に刻まれた単純な模様にすぎなかったが、そのマークを認めて大きな精神的ショックをおぼえたのをアランが恐怖または苦痛と誤解したにちがいない。というのは、重力加速がすぐに正常にもどって、全身のあらゆる器官が内蔵へ正しく割り当てられた空間を占めようとした別なつらい体験をしたからである。

「何だ?」

アランの声が聞こえる。初めてはっきりとした関心を示したらしい。

「ああ、あなたはそのマークに気づいたようですね。」 

第7話へ続く

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