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 世界12の"魔の墓場” 第3話 アイバン・サンダーソン

UFOと宇宙 No.19 1976年8月 より

これだけでも驚くような話だが、それから1ヶ月もたたぬうちに私の旧友から手紙が釆た。彼は前記の話については何一つ知らないが、探検史の研究に没頭しており、特に捕鯨船とアザラシ漁船が専門だった。彼は南極海寄りのインド洋に浮かぶケルゲレン島その他の弘島の話をあれこれ書いてきたが、その中で、オーストラリア南西海岸沖に横たわる荒涼たる海のおそろしさに触れていた。私が更に詳しく照会したところ、この海域も南緯36度線上にあり、南アフリカの海域の東72度、タスマニア海域の西72度に当たることが判明したのである。

増野一郎訳


オーストラリア南西海岸沖の魔海

何もかも「偶然の一致」というにはあまりにも不思議すぎる。数学者、地理学者、電子工学者たちにとってはなおさらだった。電子工学者たちの求めによってもう一回特別の会合を開くことになった。

その間に地球物理学者がちょっとした実験をしてみた。私たちの地球儀は中空の金属球だが、彼は北半球の5ヶ所の海域から地球中心めがけて串を突き通し、先端が南半球のどこに現れるかを調べたのである。その結果、先端は5本とも南緯36度の線上に現れた。しかし、どれもこれも、南半球の5ヶ所の菱形海域からは23.5度離れていたのである。彼は、五対の菱形海域はそれぞれ地球の正反対の位置にあるのではないかと考えていたのだ。23.5度の変移が生じたことで彼も仲間もすっかり当惑してしまった。だが、だれかが23.5度とほ地球の自転軸がその公転面に対してなす角度だということを思い出した。これには何かの意味があるのだろうか?

第2の重力

どの科学者にも別にはっきりした考えがあるわけではなかったが、だれも彼もが今まで見たこともないほど積極的に意見を述べあった。最後に具体的な見解を発表したのは物理学者のジョン・カースチュー博士だった。彼は重カの専門家で、第2の重力ともいうべき力の存在を理論的に想定し、それを数式にまとめあげた人物である。

このカは、微弱ではあるが地球などのような固体の表面では規則正しく並んだ渦となって現れる、と彼は述べた。その上、私たちの知る限りでは、渦というものほ北半球では時計方向に、南半球では反時計方向に回転するものであるから、それに対して他のカ ― 第2重力とでもいうような ― が生じることは色々な理由から考えられる、というのである。

地球上には規則正しい間隔で並んだ10個の特別な地域があり、そこでは船舶や航空機が行方不明になったり、風もないのに風速1時間500マイルの風に乗らなけれは到底考えられないほど早く飛行機が目的地に到着したりするという「おかしな事が起こる」という事実を多かれ少なかれ容認せざるをえなくなった私は、それまでに協会が集めたデータを発表することにした。するとまたもや不思議な事件が起こったのである。

飛行士ゴッドレフイの不思議な体験

私は、テレビ界で活躍している友人のディック・キャヴェットから、彼の番組に出演してこれも旧友のアーサー・ゴッドフレイとこの問題を話し合わないかという依頼を受けた。アーサーと私は第2次大戦後、テレビ放送が開始された頃からの友人である。彼は経験豊かな飛行士で、以前「バーミューダ三角海域」が話題になりはじめたころディックのショーに2度出演し、この問題をさんざんやっつけたことがある。そこでディックは心配して私に、あまり攻撃されたら困りはしないかとたずねてくれたが、私は、反論する自信は十分あるから心配するなと答えておいた。

さて放送がほじまるとアーサーは、私が「菱形海域」すべての位置にしるしをつけておいた地球儀をつかみ、それにまつわる不思議きわまる体験談を物語って、私たち2人をはじめ、会場のお客やスタッフを完全に圧倒してしまった。アーサー・ゴッドフレイは軽々しくあつかえる人間ではない上に、彼の誠実さは申し分のないものだった。一度は菱形海域だの三角海域だのの困縁話はみんなでたらめだと放送で公言した彼が、私の地球儀を手に数百万の視聴者に向かって、自分の経験を話したのである。彼の物語には3つの事件が含まれていた。

第1に、彼が双発ジェット機で世界一周飛行をしたときの出来事がある(この飛行のことはマスコミもいろいろと取り上げている)。「魔の海」の上空を飛行中に、コンパスもその他の計器も、無線も、1時間近くいっさいの磯能を停止したという。「燃料が4時間ぶんしかないときには、これは決して愉快なものではありません」と彼はつけ加えた。

大飛行艇マースの謎の消滅

▲謎の消滅をとげたマース飛行艇
▲謎の消滅をとげたマース飛行艇

次に彼は、ハワイと米国本土北西岸との中間の海域をカメラがとらえるように地球儀を回転させた。「マース」と命名された試作大飛行艇で彼は本土に飛んで帰ることになっていた。ところが彼の乗った飛行機の到着がおくれて、彼は飛行艇に乗りそこなった。つまり、マースは彼を残したまま離水してしまったのである。だが彼はレーダーに映る飛行艇の像を見つめていた。

ところが突然に ― 彼はカメラに向かって指をパチッと鳴らした ― 「飛行艇は突然消滅してしまったのです」

私はすっかり仰天して口もきけなかった。だがさすがにディックは質問を1つはさんだ。それに答えてアーサーは、この大飛行艇はたしかに存在していたが次の瞬間消失してしまったのだとくりかえした。「捜索隊には何にも ― 油の帯さえも ― 発見できませんでした」と彼はつけ加えた。聴衆が息を呑む音さえ聞こえるような気さえした。だがそれだけではない。

コマーシャルが入ったあとアーサーはもう一度私の地球儀を取り上げ、バーミユーダ菱形海域がカメラに正対するように回転した。北が真上になるように地球儀を支えた彼は、米国東部の海岸線が正しく北東から南西に伸びていることを指摘し、ニューヨークとフロリダ間を四六時中たくさんの自家用機が飛んでいるという話をした。彼らがまっすぐに海を突き切れば100マイルは近道をすることができる。だが彼らはバーミューダ海域を避けて少し西を回って行くのだ。そしてこれはほかならぬアーサー・ゴッドフレイ自身が米国最大のテレビ番組の一つで物語っているのである。私自身でさえ信じられないような気がしてならなかった。だが更に2つの事件が続いて起こったのである。

私たちはある婦人からの手紙を受け取った。彼女は定期的に西インド諸島に旅行しており、「ジェット・パック」のメンバーの1人だという。彼女の友人がプエルト・リコからフロリダに飛んだとき、バーミューダ三角海域を避けて飛ばねばならないので飛行は2時間半かかりますと航空会社の職員が説明するのを聞いて、友人はキモを冷やしたという。そこで彼女は、西インド諸島への飛行機に乗ることが「安全」かどうか知りたかったのである。

軍用機も民間機もこの海域上空を飛行してはならないと命令されているという噂については、いろいろとバカバカしい話が口で伝えられてもいるし出版されてもいる。私たちはこの現象を調査してみることにした。その結果わかったことは、軍にせよ民間会社にせよそのような指令を出した者がいたという証拠は全くない、ということだった。民間航空路の操縦士である協会メンバーの1人は、この婦人の報告はまったくバカげた話だと言明した。事実、彼自身この空路を定期的に飛行しているのである。嵐を避けるために飛行経路が変更されたとき、だれか「ユーモアを解する」人物がバーミユーダ三角海域の話を持ち出したのではないか、と彼ほほのめかした。だがその彼も、この海域上空を飛行するときは特別に注意深く計器盤を監視していることは認めたのである。

謎の地域は12ヶ所ある

毎年、文字どうり何百万人もの人々がこの海域を安全に航海したり飛行したりしているのが現実だ…信頼するに足る幾人かの極めて不思議な、人を不安にさせるような報告を別にすればである。このような報告にヒントを得て私たちは、例の手紙の内容についてもっともっと突っ込んだ調査を試みた結果、また新しい局面が開けてきた。

職業飛行士たちからの報告である。それによると、時間の歪みとでもいうべき現象が存在し、その大部分は10個の「菱形海域」に集中していることが公式飛行記録の写しなどを基礎にして証拠立てられたのである。

次に彼らは、そのような地域は10ヶ所ではなく12ヶ所あるという、私たちのだれも気づかなかった新事実を明らかにした。残る2ヶ所は北極と南極だというのである。むろん、両極で船舶や潜水艦が「行方不明」になったという記録は一つもない。もっとも南極の場合は大陸だから当然のことである。飛行撥が北極上空で行方不明になったという記録は数も少ないし、それもありふれた原因で説明できるものはかりだ。北極(少なくとも)の不思議さは、時間と空間の歪みがいくつか存在することであり、それについては飛行士や橇(そり)または徒歩で氷上を横断した探検家たちが言及している。

もし両極が第6番目の一対であるなら、これら12ヶ所の魔の地点は地球表面にきれいな幾何学的図形を形作ることになる。私たちは南極についてはまだほとんど何も知ってはいないが、北極に関してはかなりの知識を持っている。そして、極地に見られる重力、磁気、その他の異常をお互いに関係づけて研究してみたらどうかとすすめたのは飛行士たちだった。だが私たちには、北極の大洋や氷原、南極の氷冠地方に特有のその種の既知の異常性とこの不思議な現象との関連性を発見できなかった。ただこの地域では明らかに「時間」に何らかの異常があることが判明しただけだった。

極地では羅針儀も正常に作動しないし、星を利用して位置を測定することさえ何週間も不可能なことがある。測定者の乗っている流氷さえ流氷原の中を動きまわっているのだ。現代の進歩した計器を使用しても、現在位置、進行方向、進行距離などが全くわからないことさえある。一部の探検家や族行者たちが進みすぎたとか進み足りないとか感違いしたのも無理からぬことだったのである。

時間の歪みがある

以上の事実を総合した結果、航空機が異常に早く到着するなどの「時間の歪み」とでもいう現象が存在すること、明白に記録されたような事件が12ヶ所の「菱形地域」のあるものの中ではかなりひんばんに発生すること、そして残りの「菱形地域」の中でも発生しているという噂や証言があることについて、具体的な証拠がそろったのである。

これらの地域が推定されるとおりに存在するとすれば、それらは三角形の限を持った巨大な漁網のように地表をすっぽりおおう格子を形作ることになり、何か理論的な説明が可能であるはずだ。既知の物理的原因があてはまらないとすれば、私たちは今まで述べてきた現象に立ちもどるしかない。つまり、そこでは「時間」に何か異常があるということである。

ロンドンのロイド社が「行方不明」とその他のすべての既知の真の行方不明とを区別分類するのであれば、私たちはこの問題をきわめて真剣に考えるべきだ。それに、軍、民間の飛行記録が私たちの宇宙から「飛び出したり、また飛びこんだり」することの可能性を証拠立てている時代なのだから、もうこの問題と本格的に取組んでもよい頃だと私は考える。世界中の「行方不明」航空機に関するあらゆる詳細なリストがあればよいと私は思う。私たちは現在それを作成しようと努力しているのである。

(終わり)

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